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rain* ~BL only~

BLオリジナル小説オンリーブログ。 やおいが生き甲斐。BLは浪漫です!!

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10 もう音も、聞こえない/R15


この気持ちが恋じゃなかったら。

何度、そう思っただろう。
これがただの友情で、なんの疚しさもなく隣にいられたら、どれだけ良かったか。
木戸が笑うたび、同じ表情で返せたらよかった。

けれど、木戸の声を聴くたび、心の奥で小さな鈴がふるえる。
それは鎮めようとすればするほど、大きくなっていく。
どうしても、止められなかった。
止め方を、だれかに教えてほしかった。
なかったことになど、できなかった。




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09 嵐の中のさわがしさ

そしてそこから一回転半。


「きどさぁぁん」
情けない声で抗議する光輝を、まるっと無視しながら、木戸も北島も作業をすすめる。
「木戸、そこ数が違う」
「ああ、悪い」
職員室から借りてきた電卓をカタカタ叩きながら北島が指摘をし、集計をしながら木戸が書き留める。
「あとどのくらいだ」
「半分はいったね」
「そうか」
二人の呼吸がぴったりで、それはやはりある程度の年月が織りなす空気で、それを目の前で見せつけられた光輝は、うまれて初めて地団太というものを踏んだ。
「なんで!なんでオレが怒られるんですか!」
「・・・・・。」
「・・・・・・。」
沈黙が返る。
そして静かな空間に、かたかた、ぱらぱら、作業音だけが響きはじめた。
徹底的に、無視。



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08 嵐の前の静けさと

「え、付き合ってんの先輩と」
正志の言葉に、光輝は大きな目をさらにまんまるにして見せる。
「え、そんな幸せ、この世にあるの!?」
「・・・。」
友達歴はけっこう長いが、正志にとっても光輝はよくわからないイキモノだった。
ましてや木戸にとっては、さぞ未知の生命体に映っているだろう。




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07 この気持ちは、誰にも、さわらせない

本日ただいまより、自らを「ミスターうかつ」とでも名乗った方がよいだろうか。

炭酸飲料のキャップをひねりながら、そんなことを考える。
ぷし、と、気圧が変化する感触と心地いい音がするが、実はそれほど飲みたいわけではなかった。
開けた以上、炭酸がぬけていくのが道理で、それがもったいないから煽る。
のどが渇いたわけではない。
開けてしまったから、飲むしかない。
―――この状況と似ている。
となりで無言のまま地をにらみ、体育ずわりをしている茶色の塊を盗み見しながら、ため息をにがす。

うっかり、口を滑らせてしまった。
だから話したくはないが、話さなければならない。
口を滑らせてしまった以上。
そうでもなければ、一歩も引かない構えをみせた光輝から、逃げるすべなど思いつかなかった。



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06 あなただから、意味がある

たとえるならそれは、立っている地面を、ぐるりとひっくり返されたような感覚だった。

何が起きたのか、分からない。

ひたすら混乱していた。

唇の感触は嘘ではなく、北島が去った後、うわっとセミの声が戻ってきたことで、自分が正気に返ったことを知る。



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