忍者ブログ

rain* ~BL only~

BLオリジナル小説オンリーブログ。 やおいが生き甲斐。BLは浪漫です!!

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

04・・・してはいけないこと /R15

「・・・ふっ・・・」
口腔に押し込まれる熱は、確かな意思を持っていた。
力のこもった舌は、嫌がるあきらをさらに求め、深く、深く、追ってきた。
「ん・・・や・・・しゅ、う」
声は届かない。
秀也の唇は、一瞬の隙も許さないほどにあきらをむさぼっていた。

拍手[5回]

PR

03いままでとちがうこと

気がつくと、隣をあるく秀也の歩調が少し早くなっていた。
機嫌が悪くなると出る、彼のクセの一つだ。
「秀也?」
そっと声をかけると、無言のオーラが返ってくる。
相当、機嫌が悪いらしい。
心当たりもなく首をひねっていると、もそりとした低い声が何かを言う。
聞き逃しそうになりつつも、必死に拾った音の連なりは「さっきから、そればっかだな」。
「・・・何が?」
返せば無言が返ってくる。
こうなった秀也は、相当手ごわいことを経験上知っている。
根気強く待っていると、怒ったようなぶっきらぼうな声が降ってきた。
「お前、今日これで何度目だよ。・・・水守の、話」
ああ、と、その言葉にようやく合点がいく。

拍手[7回]

02ききたいこと

あれは、何度目かの貧血でふがいなく倒れた時のこと。
小さいころからすぐに立ちくらみやめまいで倒れていた自分は、体が大きく成長するに連れて、うまいこと受身が取れずに、一度倒れると大事になってしまった。
その日も、体育の授業中にあっけなく倒れてしまった。
クラスは、A~C、D~F組の2つに分けられ、あきらは秀也と別の場所で授業を受けていた。
中学までは、こういうとき、すかさず秀也が助けてくれたのだが、そんなことをあてにするわけにもいかない。
あっけなく倒れた自分を保健室へと運んだのは、水守だったと後に知った。

拍手[7回]

『雨音がきこえる』 /01きけないこと

なんでも話しあえた。
幼なじみとしていつも身近にいた秀也の存在は、心の支えでもあると同時に、意識しなくてもそこにある空気のようだった、と、今なら分かる。
「あきら」
かけられた声に振り向くと、あいかわらず愛想のない顔があった。
今まさにその相手のことを考えていたこともあり、なんだか可笑しさがこみ上げた。
「?なんだ」
自分の微妙な表情を察してか、秀也がかすかに表情をゆがめる。
何も知らない他人が見たら、また怖いとか言い出すんだろうな。
目つきがもともと鋭いこともあり、秀也は時折、まわりから一歩引いて接せられることがあった。
こんなに分かりやすくて、優しくて、不器用で、ほほえましいのに。
でもそれは幼なじみの自分だからこそ知る一面なのだろう。
現に、あきら自身も周囲からはいろいろと誤解を受けている部分があった。
たとえば。


拍手[13回]

Copyright © rain* ~BL only~ : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]