あれは、何度目かの貧血でふがいなく倒れた時のこと。
小さいころからすぐに立ちくらみやめまいで倒れていた自分は、体が大きく成長するに連れて、うまいこと受身が取れずに、一度倒れると大事になってしまった。
その日も、体育の授業中にあっけなく倒れてしまった。
クラスは、A~C、D~F組の2つに分けられ、あきらは秀也と別の場所で授業を受けていた。
中学までは、こういうとき、すかさず秀也が助けてくれたのだが、そんなことをあてにするわけにもいかない。
あっけなく倒れた自分を保健室へと運んだのは、水守だったと後に知った。
[7回]
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