忍者ブログ

rain* ~BL only~

BLオリジナル小説オンリーブログ。 やおいが生き甲斐。BLは浪漫です!!

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

04 ジンクスその1「鍵、折れる」 -4- /R18

「・・・・あぁぁぁぁ・・・っ」
鼻にかかった声は、甘えとも嬌声ともつかない。
ただ、己の熱を煽るものだということは分かっていた。
「やぁ・・・もっと・・・・っあんっ・・・ああぁっ」

〝もっと"に続く言葉は、優しく、なのか、激しく、なのか、幸也にはわからない。




だから、己の好きなように貫く。
激しく、何度も何度も。

「あぁぁっ・・・んん・・・」
耐えるように、でも喜ぶように、ひときわ高く吐きだされる声。
「や、やぁぁぁん・・・・ふぁ・・・あんっ・・・やっ」
高ぶるように、叫ばれた言葉は、さらに幸也を煽った。
激しく打ち込み、何度も何度も熱を打ちつけるように腰を動かすと、柔らかい熱さをくねらせて甘いすすり泣きを聞かせてくる。結合部は熱を帯び、みだらな水音が重さを増す。
だから吐き出した。
熱を。
伝わるのか、ひときわ甘い声で鳴き、胸の中に倒れてくる熱を淡々と受け止める。
吐き出したことを伝える、くちゅっ、と、身じろぎするたびに響く水音が間抜けだと思う。
それでも反応して、出してしまう自分が愚かなのか。
2度目の熱を受け取ってもまだ、相手はもっと、と、すがりついて離れない。

もうじき、休み時間が終わる。

この様子だと、相手は満足しないだろう。
したとしても、午後からの授業に身が入らない。
幸也は経験則から感じていた。
ぐ、と、熱をさらに奥に差し込むと、相手の雄が反応した。
ぴん、と立ったその場所を両手でしごきながら、執拗に己を打ちこむ。
「ひぁぁっ・・・んん・・・あん・・・やぁ・・・っひぁぁぁ!」
激しさに、相手がよがり泣く。
幸也の暗い笑みを誘う所作だ。
わざと己の熱を引き抜く。
体位の関係で、相手の太ももに、白い筋が延びた。
どろりとしたその質感に、ああ、たまってたんだな俺、と、自嘲が浮かぶ。
「せん・・・ぱいっ・・・あぁぁ」
かわいらしくすがる後輩に、幸也は冷めた笑みを浮かべた。
何度打ち込んでも、何度犯しても、喜ぶことしか反応を見せない幼い子供。
そのくせ、体だけは妙に熱い。
幸也の前に肢体をさらすのは、そんな『奴ら』しかいなかった。
何人と肌を重ねても、みな、結局は一緒なのだ。
「せん、ぱい・・・もっと、ください・・・」
何を、とは口にしない。
こんな状況で、純粋さでもアピールしようとでもいうのか。
「・・・開け」
命令口調で、小馬鹿にする。
怯えたように、でもうれしそうにする相手の表情は、幸也に透けて見えすぎる。
「ほら・・・もっと、甘く鳴いてみろよ?」
「ひゃぁ・・・ああああん・・・・っ」
ひときわ高い声で鳴く鳥。
こいつの弱点は、もうちょっと奥の、そう、このあたりの、少し奥の右側・・・。
このヒダの裏側を探るようにこすると、腰を甘く揺らすんだ。
そう、幸也が狙いを定めてこすりあげると、
ひゃあああ・・・ん!あぁっ・・・!はぁっ・・・・!
豪勢な鳴き声が応え、ぐったりと胸に倒れこまれた。
むせるような、生臭い匂い。
ぬめぬめと粘着性を帯びたつながりと、相手が身じろぎするたび、己に伝わる熱と粘着質な質感。
「・・・好きか?」
かすれた声で尋ねると、涙でうるんだ瞳がこちらを見つめる。
その熱が、相手の本気を伝える。
くちゅっと、結合部分からおさまりきらない熱があふれだす。
したたる熱は、蜜のように濃厚だ。
快楽の結合。
「そうか。じゃあ、開け。乗れ」
尊大に指示すると、相手がためらうのが伝わる。
けれど、身を浮かし、おそるおそる幸也の腹上をまたがるように姿勢をずらす。
恥ずかしがる相手は、こちらを見ようともしない。
す・・・と腕を動かし、こちらを向ける。
とろりと何かに酔った目が、怯えたようにこちらを向く。
「足をもっと開かないと、・・・入らない」
「・・・・っ」
世界で一番怖い言葉を聞いたかのように、相手は足を広げる、
手を添えて助けないと、彼の熱と自分の熱はうまく重ならない。
ぐ、と、重力に負けて熱が重なる。
ちゅくっと、小さな音が悲鳴をあげた。
「・・・・・・!は・・・ぁう・・・・・・ん・・・ふっあっあっあぁぁ・・・や!」
ひときわ激しく、鳥が鳴く。
その程度の思いで、幸也は腰をつきあげた。
「あぁぁぁぁん・・・・っ!」
つらぬかれた痛みは、幸也に分かるべくもない。
まだつながったままで、幸也の胸に倒れこんだ後輩に、彼は飛び切りの甘い声でささやく。
「・・・がんばったな。・・・もう少し、動けるか?」
相手はぴくりと身を動かし、幸也の瞳に熱を探す。
けれど、結局彼が本気でなかろうと、自身の喜びは偽れない。
何度も絞られ、果てた後で受け入れる熱はきついのか。
眉間にしわをよせつつ、相手はすすり泣くのだ。
もう少しこのままでいて。
先輩を中で、感じていたいのです・・・・・と。
目を閉じ、きゅ、と『彼』を内側から締め付けることで意思を伝える。
「・・・そうか」
ならば、容赦はしない。
「ぁん・・・!」
ぐいっと、強引に引き寄せると、水音に加えて鳥が鳴く。
綺麗な鳴き声だ。
「はぁぁ・・・ん・・あん・・・ふ・・・あぁぁぁ・・・やぁぁぁ・・・!」
「や、じゃないだろ。いい、だろ?」
意地悪く己を引き抜き、入口にあてがう。
相手は赦しを請うように、すすり泣いた。
「もっと・・・もっと、先輩の好きにして・・・つよく・・・!」
愚かだな、と思う。
相手ではなく、己が、だが。
「もっと、締め付けてみろよ」
「あぁぁぁ・・・ああん・・・あっぁっあー・・・・あああああ!!」
熱を打ち込んだ。
何度も、なんども、すべて出し切るまで吐きだした。

残りは、嫌がって首を振る相手の首を押さえつけて、口に含ませた。
くちゅ、と音がするたびに、言いようもなくイラつく。
もっと強く吸え、と、その細い顎を掴むと、涙でうるんだ瞳が、それでもうっとりと幸也を見つめる。
こんな愚かな奴、学園にいくらでもいる。
何度振りはらっても、離れずにすがる愚かな奴は、いくらでもいる。

けれどあいつは。

幸也の脳に、優しげな光をまとった少年が浮かぶ。
――――――。
あいつだけは。

「あ・・・あぁぁぁん・・・・!」
身をくねらせて、より深くまで幸也の熱を受け容れる少年を、嘲笑いながら熱を高める。
どれだけ締めあげられようと、あおられようと、吐きだす熱は偽りの物。
「もっと・・・動け」
命じると、その名も知らぬ少年は、必死に腰を使って幸也を煽った。
何度目かの結合で、ようやく己の相性を見出した。
「・・・ここだろう?」
幸也がこすりあげると、それだけで相手の少年は、高く鳴いて何か熱い物を吐きだした。
それは、少なからず幸也にかかる。
「・・・・なめて、綺麗にしろ」
「は、はい」
言われたとおりにしようとする少年の、あり得ない個所を何度も指で刺激する。
その都度、少年は、ひゃん、と叱られた子猫のように鳴いた。
「せんぱい・・・あ・・・あの」
「文句あるのか」
「い・・・いえ・・・」
「ほしいんだろう?」
意地悪く尋ねると、少年はほんのりとほほを染める。
「先輩の全部を、もらえるなら・・・」

馬鹿だ、と思った。

「ひゃっああああぁぁぁ・・・ああああやぁぁ!!」

思い切り貫き、中を混ぜるように腰を使う。
ぐちゅ、ぐちゅっと大人げない音が響き、目の前の少年は体を震わせた。

なんどか「赦して」というすすり泣きを聞いたが、もとより解放する気はない。
なんども相手がすがってきても、つながることを一切やめなかった。
白い液が漏れ、熱で境目がなくなっても、相手の鳴き声が懇願に変わっても、幸也は熱を吐き続けた。
何度も何度も、熱を帯びた水音は幸也の味方をするようにくちゃくちゃと響き、相手の少年がぐったりと果て尽きるまで、執拗に追い求めた。

それでも、まだ足りなかったくらいだ。

反応のしなくなった少年の熱につながったまま、抱きなおす。
体位を変え、相手の反応がないまでも、ぐちゅぐちゅと己の熱を動かしてみる。
まるで違う。
何度犯しても、同じだ。

幸也は確信する。

俺がつながりたいのは、鳴かせたいのは。

きっと、世界でたった一人――――。

「ほら、締め付けろよ・・・」
「あぁぁぁぁん・・・はぁ・・・っあああーーーー!」
耳障りだと思った。
ぐぽっという下品な音が、少年のつぼみからあふれ出す。
逆流するほど吐きだしたのだ。
「・・・なめて綺麗にしろ」
「・・・は、・・・はい・・・あぁ」
不満げにする少年の胸にある淡い桃色の個所を指で押しただけで、少年は身をよじった。
随分敏感になったものだ。
面白半分にそこを刺激すると、少年の熱は高まっていき、先端から蜜をほとばらせてさえいる。
「生意気だな?」
「ん・・・っ」
その一言で引き倒し、更に強引に熱を埋め込む。
何度も、何度も、こすり上げてうがち抜いた。
「あぁぁ・・・ぁ・・・ひゃ・・・・あっあっ・・・・!」
悲鳴は耳に心地よく、幸也は何度目かの熱を吐きだし、そのなめらかな汗ばんだ肌を抱え込んだ。
唇にそっと唇を重ねると、少年はうっとりと目を伏せながら、甘えるように幸也の熱を探った。
もう硬度を持たないそれを、それでも懸命に自身に埋め込もうとしている。
愚かで稚拙なその行動は、怪しい半面幼くもあった。


幸也は自嘲気味に笑うと、今度は相手を喜ばすことに専念し始める。
何度もとろかせ、優しくなで上げ、口づけは強めにする。
水音も、強く立てる。
後ろから何度もしごきあげ、こすり、相手がすすり泣きながら熱を吐きだすこと4度で、やっと解放してやる。

動けなくなったその背中に、更に熱を打ち込もうとして、やめる。
余りにイジメすぎた。
肩で息をしながら、相手の意識はもうろうとしている。

「大丈夫か?」
口先だけのそんな優しさに、相手はうっとりと頷き、甘いキスをねだる。

馬鹿な奴らだ。


幸也は冷たい唇を押し当ててやりながら、当分こいつの相手はしなくていいなと計算していた。

「せん、ぱい」
何度も矯正をあげかすれた少年の声は、まるで吹きすぎる風のようで、耳の奥には届かない。
「先輩、俺、先輩のものになれたんですね・・・」
「・・・・。」
所有権を、告げられた。
先輩が俺のもの、ではなく、俺が先輩のもの。

かえってあさましかった。

ああ、と、喉の奥でくっと息がもれる。
くだらない。ばかばかしい。クソみたいだ。

「せんぱい・・・」
うっとりとしなだれかかるその頭を、冷ややかに見降ろしながら、触れる手だけは優しさを込めた。
その髪をかき上げてやる。
甘えるように、ほほを強くすり寄せてくる。

何か言おうとして、

やめた。

無駄だ、と、心が言っている。
幸也の目は、カーテンのひるがえる窓の向こうにある、くすんだ青空に注がれていた。











拍手[4回]

PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

Copyright © rain* ~BL only~ : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]