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rain* ~BL only~

BLオリジナル小説オンリーブログ。 やおいが生き甲斐。BLは浪漫です!!

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13 あの日のお星さまをつかめるのなら

きど、たからさん。

福原光輝です。


あの言葉にどれほどの想いが詰まっていたかを、木戸は一呼吸ごとに理解した。
なんでお前は俺を知っているんだ、と言った瞬間の、光輝のあの表情の意味を、いま、知る。




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12 あの幼い日のお星さま

それは、幼いころの光輝にとって、たった一つの星だった。





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11 そして記憶が、語り始める/R15

小さな泣き声を聞いたような気がした。


――――みつき、だよぅ

記憶の奥の奥のうっすらとしたところ。
そこで、泣きじゃくる子供の姿を見つける。
あれは。

かすかに記憶の紗がめくれていく。
病院のベッド。
クリーム色のカーテンが揺れる。

―――みきじゃない。ぼくはみつき。

泣きじゃくる子供の背中に、同じくこどもの手が添えられる。
幼い自分の、手だ。

――――これ、なんて読むの


大きなタオルに身をくるませて、そのはしっこの、マジックで書かれたひらがなを小さな指でなぞる。

――――きど、たから。


覚えたよ、ぼく、わすれないよ―――


あれは。あの記憶は。






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10 もう音も、聞こえない/R15


この気持ちが恋じゃなかったら。

何度、そう思っただろう。
これがただの友情で、なんの疚しさもなく隣にいられたら、どれだけ良かったか。
木戸が笑うたび、同じ表情で返せたらよかった。

けれど、木戸の声を聴くたび、心の奥で小さな鈴がふるえる。
それは鎮めようとすればするほど、大きくなっていく。
どうしても、止められなかった。
止め方を、だれかに教えてほしかった。
なかったことになど、できなかった。




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09 嵐の中のさわがしさ

そしてそこから一回転半。


「きどさぁぁん」
情けない声で抗議する光輝を、まるっと無視しながら、木戸も北島も作業をすすめる。
「木戸、そこ数が違う」
「ああ、悪い」
職員室から借りてきた電卓をカタカタ叩きながら北島が指摘をし、集計をしながら木戸が書き留める。
「あとどのくらいだ」
「半分はいったね」
「そうか」
二人の呼吸がぴったりで、それはやはりある程度の年月が織りなす空気で、それを目の前で見せつけられた光輝は、うまれて初めて地団太というものを踏んだ。
「なんで!なんでオレが怒られるんですか!」
「・・・・・。」
「・・・・・・。」
沈黙が返る。
そして静かな空間に、かたかた、ぱらぱら、作業音だけが響きはじめた。
徹底的に、無視。



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